副業で確定申告は必要?判断基準と申告手順をわかりやすく解説

副業で確定申告は必要?判断基準と申告手順をわかりやすく解説 基礎知識
この記事は約25分で読めます。

副業を始めた多くの人が最初に悩むのが、「確定申告は必要なの?」という疑問です。

会社員でもフリーランスでも、副業の内容や収入額によって申告が必要なケースと不要なケースがあります。

この記事では、確定申告の基礎知識をはじめとし、副業で確定申告が必要になるケース・不要なケース、さらに確定申告の手順や注意点を、初心者にもわかりやすく解説します。

この記事を読めば、自分に確定申告が必要かどうかを判断でき、正しい方法で申告できるようになります。

  1. 確定申告とは?
  2. 白色申告と青色申告の違い
    1. 白色申告とは?
    2. 青色申告とは?
  3. どちらを選ぶべき?
  4. 副業で確定申告が必要になるケースとは?
    1. 会社員の場合の基準
    2. フリーランス・個人事業主の場合の基準
    3. 確定申告が不要なケース
  5. 副業の所得区分を理解しよう
    1. 給与所得(アルバイト・パート・ダブルワークなど)
    2. 雑所得(単発・副収入・個人取引など)
    3. 事業所得(継続的な活動・フリーランスなど)
    4. その他の所得(非課税や特別扱いのケース)
  6. 確定申告の準備に必要なもの
    1. 収入を証明する書類
    2. 経費の領収書・明細
    3. マイナンバーカード・本人確認書類
    4. 銀行口座情報
    5. その他あると便利なもの(スムーズに進めるための補助資料)
  7. 確定申告の準備に必要な書類が見当たらないときの対策
    1. 副業先からの「源泉徴収票」や「支払調書」がない場合
    2. 振込明細・売上記録・請求書控えが見当たらない場合
    3. 経費の領収書や明細をなくした場合
    4. マイナンバーカードを紛失・未取得の場合
    5. 還付金を受け取る銀行口座がわからない場合
    6. それでも書類が一部どうしても見つからない場合
  8. 確定申告の手順(初心者向けガイド)
    1. ① 収入と経費を整理する
    2. ② 申告書を作成する(青色申告・白色申告の違いも理解)
    3. ③ e-Taxまたは税務署へ提出(申告の最終ステップ)
    4. ④ 納税または還付を受ける
  9. 確定申告をしないとどうなる?
    1. 無申告加算税・延滞税が課される
    2. 副業が会社にバレるリスク
    3. 信頼を失うリスク
  10. 副業の確定申告をラクにするコツ
    1. 会計ソフトを活用する
    2. 副業専用の口座・カードを作る
    3. 経費はその都度スマホで記録
    4. 1年間のスケジュールを把握
  11. よくある質問(FAQ)
  12. まとめ:正しい申告で副業を安心して続けよう

確定申告とは?

確定申告(かくていしんこく)とは、1年間の所得(もうけ)と税金を自分で計算して、税務署に申告する手続きのことです。

毎年、1月1日から12月31日までの1年間の収入をまとめて、翌年の2月16日〜3月15日ごろに申告します。

本来、会社員の人は勤務先で「年末調整」をしてもらうため、自分で確定申告をする必要はありません。

しかし、次のようなケースでは自分で確定申告が必要になります。

  • 副業やフリーランスなど、給与以外の収入がある
  • 医療費や寄附金など、控除(税金が戻る制度)を受けたい
  • 年の途中で退職して、再就職していない
  • 不動産収入や株・仮想通貨の利益がある

つまり、「税金を納めるため」または「払いすぎた税金を取り戻すため」に行うのが確定申告です。

白色申告と青色申告の違い

確定申告には、大きく分けて 「白色申告」 「青色申告」 の2種類があります。

どちらも「個人事業主」や「フリーランス」が行う申告方法ですが、内容やメリットが異なります。

白色申告とは?

白色申告は、もっともシンプルな申告方法です。

帳簿(お金の出入りを記録するノート)をつける義務はありますが、簡易的な形式で大丈夫です。

特別な手続きなしで始められるため、初めて副業を始める人や小規模な収入の人に向いています

ただし、控除(節税の優遇)はほとんどありません。

白色申告の特徴

  • 手続きが簡単(開業届だけでもOK)
  • 帳簿は「簡易簿記」でOK
  • 青色申告のような特別控除はなし

青色申告とは?

青色申告は、きちんと帳簿をつける代わりに、税金の優遇(控除)が受けられる方法です。

国税庁に「青色申告承認申請書」を提出すれば、翌年から利用できます

青色申告の最大のメリットは、最大65万円の青色申告特別控除です。

さらに、家族への給与を経費にできたり、赤字を3年間繰り越せたりと、節税効果が高いのが特徴です。

青色申告の特徴

  • 事前に「青色申告承認申請書」が必要
  • 帳簿は「複式簿記」でしっかり管理
  • 最大65万円の控除が受けられる(電子申告ならフル控除)
  • 家族への給与や赤字の繰越も可能

どちらを選ぶべき?

最初は、白色申告で始めて慣れてから青色申告に切り替えるのがおすすめです。

副業や小規模な収入なら白色で十分ですが、継続的に収入があるなら青色にすることで節税メリットが大きくなります。

比較項目白色申告青色申告
手続きの手間少ない多い(申請と帳簿管理が必要)
帳簿の形式簡易簿記複式簿記
控除なし最大65万円
節税効果低い高い
向いている人副業初心者・収入が少ない人継続して収入を得ている人

確定申告は、「面倒そう」と感じる人も多いですが、お金の流れを整理し、税金を正しく支払う大切な手続きです。

副業や個人での活動が増えている今、基本を知っておくだけでも安心です。

  • まずは白色申告で始める
  • 慣れたら青色申告で節税を狙う
  • 領収書・請求書をしっかり保管する

この3つを意識すれば、確定申告は決して難しくありません。

少しずつ理解を深めながら、自分の働き方に合った申告スタイルを見つけていきましょう。

副業で確定申告が必要になるケースとは?

副業の確定申告が必要かどうかは、「所得の種類」と「金額」で決まります。

会社員とフリーランスに分けて具体的な判断基準を見ていきましょう。

会社員の場合の基準

会社員が副業をしている場合、給与所得以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。

たとえば、ブログ収益・スキル販売・動画編集などで得た報酬が20万円を超えた場合、申告義務が発生します。

給与扱いの副業(アルバイトなど)

副業先から「給与」として支払われる場合は、副業先で源泉徴収が行われていれば原則として確定申告は不要です。

源泉徴収とは「所得税をあらかじめ給与から天引きして国に納める仕組み」であり、副業先がすでに税金を処理しているからです。

ただし、以下のような場合は例外です。

  • 本業と副業の給与を合算すると税率が変わる場合
  • 副業先で年末調整がされていない場合
  • 医療費控除や寄付金控除など、他の控除を受けたい場合

これらの場合は、自分で確定申告を行い、所得税を再計算する必要があります。

業務委託の副業(個人報酬など)

一方、ライター・デザイナー・プログラマーなどの「業務委託契約」に基づく副業は、確定申告が必須です。

業務委託による報酬は「給与所得」ではなく、「事業所得」または「雑所得」に分類され、年末調整の対象外だからです。

つまり、税金を自分で計算して納める必要があります。

また、支払う側(クライアント)が所得税の一部を源泉徴収している場合でも、それはあくまで「前払い的な税金」にすぎません。

最終的な税額は、あなたが確定申告で調整(過不足の清算)を行います

たとえば、源泉徴収で3万円引かれていても、経費を多く使っていれば税額が下がり、還付金としてお金が戻ってくることもあります。

逆に、経費をあまり計上していない場合は、追加で納税する可能性もあります。

特に、クラウドソーシングやSNS収益などは「業務委託」にあたることが多いため注意が必要です。

フリーランス・個人事業主の場合の基準

フリーランスや個人事業主の場合は、所得(収入−経費)が48万円を超えると申告が必要です。

これは基礎控除額に基づくもので、48万円を超えた部分が課税対象となります。

継続的に業務を行っている場合は「事業所得」として申告でき、青色申告を選べば最大65万円の特別控除を受けることも可能です。

確定申告が不要なケース

以下のようなケースでは、確定申告をする必要はありません。

  • 副業収入が20万円以下(会社員の場合)
  • 主婦や学生などで扶養内に収まる収入
  • 副業先で源泉徴収されていて「申告不要制度」が適用される場合

ただし、住民税の申告は別途必要になる場合があります

確定申告と住民税申告は、税金を計算する仕組みが違うためです。

まず、それぞれの目的を整理してみましょう。

税の種類管轄主な目的申告先
所得税国税庁(国)国に納める税金を計算する税務署
住民税市区町村(地方自治体)地方自治体の税収を確保する役所(市区町村)

確定申告を行うと、その情報が税務署から自動的に市区町村へ送られるため、別途住民税の申告をする必要はありません

しかし、確定申告をしていない場合は、自治体があなたの副業収入を把握できません。

そのため、以下のようなケースでは、自分で住民税申告を行う必要があります。

住民税申告が必要になる代表的なケース

会社員で、副業収入が20万円以下のため確定申告をしていない場合

国(税務署)には申告不要ですが、自治体には副業分の収入を伝えないと、正しい住民税を計算できません

年金受給者・主婦・学生などで扶養内の収入がある場合

所得税の対象外でも、住民税は非課税限度額が異なるため、自治体が課税対象かどうかを判断する必要があります。

アルバイトなどで源泉徴収済みの収入があるが、確定申告を省略した場合

住民税を正しく計算するため、各収入情報を自治体に報告する必要があります。

具体的な仕組みの違い

  • 確定申告(国税):所得税を計算する手続きを行い、国に税金を納める。
  • 住民税申告(地方税):その所得データをもとに、翌年の住民税額を自治体が決めるための手続き。

つまり、国が把握していない収入は自治体も把握できないため、確定申告を省略した場合は、住民税の計算に必要なデータを自分で提出する必要があるというわけです。

補足:申告しないとどうなる?

住民税申告を怠ると、次のようなリスクがあります。

  • 所得が把握されず、「住民税が未計算」になり督促される
  • 自治体から「申告書の提出依頼」や「調査の通知」が届く
  • 結果的に副業が会社にバレるリスクが高まる(住民税額の不一致により)

確定申告は「国への報告」、住民税申告は「自治体への報告」です。

確定申告をしていれば自治体へ自動連携されますが、していない場合は、自分で住民税申告を行うことで自治体に収入を正しく伝える必要があります。

まずは自分の住んでいる地域の自治体のHPを確認しておきましょう。

副業の所得区分を理解しよう

副業の所得はすべて「同じ扱い」ではありません。

税法上は、給与所得・雑所得・事業所得などに分類され、それぞれ確定申告の要否や計算方法が異なります

よくある副業のパターンを例に挙げながら、正しい所得区分をわかりやすく解説します。

給与所得(アルバイト・パート・ダブルワークなど)

副業先から「給与」として支払われ、源泉徴収票が発行される場合は、給与所得に該当します。

典型的な例は、コンビニ・飲食店・スーパー・工場など雇用契約を結ぶアルバイトです。

給与所得では、雇用契約に基づき勤務時間・勤務場所・労働内容が雇い主に管理されていることが特徴です。

つまり、「雇われて働く」形式であれば給与所得になります。

ダブルワークの場合(介護・看護など)

介護職や看護師などで、複数の施設・病院で勤務している場合も、それぞれの勤務先が雇用契約を結んで給与を支払っていれば、すべて給与所得になります。

  • A病院 → 給与所得(源泉徴収票発行あり)
  • B施設 → 給与所得(源泉徴収票発行あり)

ただし、本業以外の勤務先では年末調整がされないため、両方の給与を合算して確定申告が必要です。
(年間20万円以下でも、住民税申告は必要になるケースがあります。)

理由としては、年末調整ができるのは「主たる給与」を受け取る勤務先(本業)」でのみだからです。

そのため、以下の流れで手続きを行います。

  • 本業(メインの勤務先)に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出して年末調整をする
  • 副業先では年末調整が行われず、源泉徴収だけされる
  • 翌年2月〜3月に、2つの勤務先の源泉徴収票を合算して確定申告を行う

業務委託報酬(ライティング・デザインなど)

ライター・デザイナー・プログラマーなど、業務委託契約で仕事を請け負っている場合は、給与所得ではなく「事業所得」または「雑所得」に分類されます

たとえ報酬支払者から「源泉徴収票」や「支払調書」が発行されても、これは「給与扱い」という意味ではありません
(厳密には、報酬から所得税を差し引いた明細であり、給与所得とは区別されます。)

つまり

  • 雇用契約(シフト勤務・時給制) → 給与所得
  • 業務委託契約(納品・成果物報酬) → 雑所得または事業所得

となります。

源泉徴収がある=給与所得とは限らない

ライターやクリエイターに発行される「源泉徴収票」は、実際には正確には「支払調書」と呼ばれる別の書類です。

そこに書かれた「支払金額」と「源泉徴収税額」は、あなたが自分で確定申告で精算すべき所得税です。

  • 経費を引いて所得を計算する
  • 既に引かれた所得税を差し引いて「還付」または「追加納税」

という流れになります。

雑所得(単発・副収入・個人取引など)

SNS広告収入・フリマアプリでの転売利益・スキルシェアサイト(ココナラなど)での報酬など、一時的・副次的に得た収入は「雑所得」に分類されます。

この場合、経費を差し引いた所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。

ポイントは以下となります。

  • 継続性・事業性がない → 雑所得
  • 継続的に行っている・取引量が多い → 事業所得

事業所得(継続的な活動・フリーランスなど)

ライティング・デザイン・動画編集・コンサルティングなど、続的に収益を上げている活動は、事業所得に分類できます。

この場合、開業届を提出して「個人事業主」として登録すると、青色申告の特典を受けられます

青色申告のメリット

  • 最大65万円の特別控除
  • 家族への給与を経費にできる
  • 赤字の繰越控除(3年間)

副業であっても、継続性・独立性があれば事業所得として申告可能です。

その他の所得(非課税や特別扱いのケース)

宝くじの当選金

宝くじの当選金は、完全に非課税です。

これは、購入時にすでに「当選金に含まれる税金」が処理されているためで、確定申告の対象外です。

例:宝くじ・ロト・toto など → 非課税所得(申告不要)

遺産相続・贈与

遺産や贈与によって財産を受け取った場合も、所得税の対象ではありません

ただし、「相続税」や「贈与税」の対象になる可能性があります

  • 親から遺産を相続 → 相続税の対象(確定申告不要)
  • 生前贈与で財産を受け取る → 贈与税の対象

簡易的ではありますが、表にまとめましたので参考にしてください。

種類代表例契約形態源泉徴収票・支払調書申告の要否備考
給与所得アルバイト・パート・ダブルワーク雇用契約源泉徴収票年末調整なしなら要申告介護・看護など複数勤務も給与所得
雑所得SNS収益・フリマ転売・単発仕事業務委託・個人取引支払調書あり所得20万円超で申告継続性がない副業
事業所得ライター・デザイナー・動画編集業務委託(継続的)支払調書あり所得48万円超で申告開業届提出で青色申告可
非課税所得宝くじ・toto・遺産該当なしなし不要相続税・贈与税は別途考慮

確定申告の準備に必要なもの

確定申告をスムーズに行うためには、必要な書類を早めに準備しておくことが大切です。

主な準備物を紹介します。

収入を証明する書類

確定申告では、1年間に得たすべての収入をもとに「所得(収入−経費)」を計算します。

そのため、どの副業からいくら収入があったかを証明する資料が必須です。

副業先からの源泉徴収票や支払調書

給与所得や業務委託報酬など、支払先から発行される書類です。

年間の収入額と源泉徴収された税額が確認できます。

特に「源泉徴収税額」は、すでに納めた税金を精算する重要な項目なので、誤りがあると還付・追徴どちらにも影響します。

振込明細・売上記録・請求書控えなど

個人事業や業務委託での副業報酬を受け取った記録です。

取引日・入金額・支払先を確認できるものが望ましいです。

支払調書が発行されない取引(クラウドワークス・ココナラ・フリマ収益など)では、この記録が収入の証拠となります。

税務署からの確認にも対応することができます。

クラウドソーシングやプラットフォームの収益画面

ココナラ、スキルマーケット、YouTube、note、BASEなどの収益明細です。

オンライン収益の場合、紙の明細がないことが多いため、スクリーンショットやダウンロードデータが正式な収入証明になります。

経費の領収書・明細

副業で得た収入からは、実際に業務で使った費用(経費)を差し引けます。

この経費を裏付けるのが「領収書」や「明細書」です。

代表的な経費を紹介します。

パソコン・スマートフォンの購入費

副業で使用している場合、業務利用分を経費として計上可能です。

資産として扱われるため、減価償却(複数年に分けて計上)も認められます。

インターネット通信費・電気代の一部

自宅で作業する場合、業務に使う割合を按分して経費計上します。

事業活動に直接関係する支出だからです。

ただし、プライベート分との区別が必要なので「業務使用割合(例:50%)」を記録しておくと安心です。

消耗品費(文具・プリンターインクなど)

副業で日常的に使う消耗品も対象となります。

業務遂行に必要な小規模支出で、費用計上の根拠書類になります。

交通費・打合せ時のカフェ代・勉強用書籍

業務上の移動・資料購入なども条件を満たせば経費にできます

「収入を得るために必要な支出」として認められるからです。

経費のポイント

  • 領収書がない場合でも、クレカ明細・通販購入履歴・メモ記録で代用可能
  • 証拠が弱い場合は、税務署から確認される可能性があるため、支出の根拠を残す意識が大切です。

マイナンバーカード・本人確認書類

確定申告は、本人確認を行った上で行う手続きです。

そのため、マイナンバーカードまたはそれに準ずる書類が必要になります。

マイナンバーカード

e-Taxで電子申告する際の本人認証に使用します。

これがないとオンライン提出ができず、紙申告や窓口申請に切り替える必要があります

マイナンバー通知カード+本人確認書類(免許証など)

マイナンバーカード未取得の場合、マイナンバーの確認と本人確認を同時に行うための代替手段となります。

税務署では、本人以外が代理申告することを防ぐために、二重確認が求められます

銀行口座情報

確定申告の結果、税金を払いすぎていた場合は還付金が返金されます

その際に指定するのが、あなたの銀行口座となります。

  • 還付金は口座振込のみで支給されるため、必ず登録が必要
  • 名前の表記が異なると振込できないため、通帳どおりの名義・支店名・口座番号を確認する。

ネット銀行(楽天銀行・PayPay銀行など)も利用可能です。

その他あると便利なもの(スムーズに進めるための補助資料)

  • 過去の確定申告書控え(前年の数値比較ができる)
  • 会計ソフトのデータ(freee・マネーフォワードなど)
  • 税金控除証明書(生命保険料控除・ふるさと納税など)

これらを用意しておくと、入力の手間を減らし、控除漏れや記入ミスを防げるからです。

書類を揃える目的を理解して準備しましょう。

書類の種類主な目的紛失時の対応
収入証明書類所得金額・源泉徴収税額を確認再発行 or 振込明細で代用
経費領収書必要経費の証拠クレカ明細・通販履歴で代用
マイナンバーカード本人確認・電子申告通知カード+免許証で代用
銀行口座情報還付金受取後日登録・修正可能

参考: 国税庁|確定申告に必要な書類一覧
参考:e-Tax公式サイト|電子申告の準備について

確定申告の準備に必要な書類が見当たらないときの対策

確定申告に必要な書類を紛失しまっても焦らなくて大丈夫です。

以下のことを把握しておきましょう。

副業先からの「源泉徴収票」や「支払調書」がない場合

源泉徴収票(給与所得の場合)

源泉徴収票は、勤務先が翌年1月31日までに発行する義務があります。

もし届いていない、紛失してしまった場合は、次のように対応しましょう。

対策

  • 勤務先の経理・人事部門に再発行を依頼する(電話またはメールでOK)
  • 紛失理由を伝えれば、再発行してもらえます(通常は数日〜1週間で発行)

会社には「発行義務」があるため、遠慮せず依頼して大丈夫です。

ただし、退職後や閉業した場合は時間がかかることがあるため、早めに依頼をしましょう。

支払調書(業務委託・フリーランスの場合)

支払調書は、クライアント(報酬を支払う側)が任意で発行する書類です。

法律上の義務はないため、もらえない場合もあります。

対策

  • クライアントに「報酬支払調書または支払い明細をいただけますか?」と依頼する
  • もらえない場合は、自分の振込明細・請求書・メール記録で代用可能

国税庁も「振込記録や請求書があれば支払調書がなくても申告可能」としています。

振込明細・売上記録・請求書控えが見当たらない場合

銀行の明細や請求書は、収入を証明する最も重要な資料です。

もし過去の取引履歴が見当たらない場合は、以下の方法で再取得できます。

対策

  • ネットバンキングを利用して、過去の取引明細をダウンロード(多くの銀行で過去10年分まで閲覧可能)
  • 紙の通帳の場合は、銀行窓口で過去の取引履歴を再発行してもらう
  • クラウドソーシングや販売サイト(例:ココナラ、スキルシェア)では、「取引履歴」「報酬履歴」画面を印刷またはPDF保存

PDFやスクリーンショットでも「記録」として有効です。

税務署に提出を求められた場合も、データ提出で問題ありません。

経費の領収書や明細をなくした場合

経費の領収書をうっかり捨ててしまったり、メール削除してしまった場合も焦らなくて大丈夫です。

大切なのは、「支出の事実を証明できる記録があるかどうか」です。

対策

  • クレジットカード・電子マネーの利用明細書をダウンロード
  • 通販(Amazon・楽天など)なら、購入履歴画面を印刷
  • 家賃や通信費などの請求書・利用明細・契約書で代替可能
  • 支出日・金額・用途を自分でメモやエクセル記録に残しておく

領収書がなくても、「支払った事実」を客観的に示せる証拠があれば経費計上が可能です。

ただし、あまりにも証拠が弱い場合は、税務署から説明を求められる可能性があるため注意しましょう。

マイナンバーカードを紛失・未取得の場合

マイナンバーカードがない場合でも、確定申告はできます。

ただし、e-Taxでオンライン申告を行う場合はマイナンバーカードが必要です。

対策

  • 紛失した場合 → 市区町村役場で再発行申請(約2〜3週間)
  • 未取得の場合 → マイナンバー通知カード+本人確認書類(免許証など)で紙申告が可能

スマホ申告をしたい場合は、再発行をおすすめします。

還付金を受け取る銀行口座がわからない場合

還付金の振込口座が不明でも、後から登録・変更できます。

対策

  • 申告時に「還付金受取口座欄」を空欄にして提出
  • 後日、税務署から送られる「還付金振込依頼書」に記入して返送
  • または「マイナポータル」や「e-Tax」から口座を登録・変更可能

銀行名・支店名・口座番号の入力ミスもよくあるため、提出前に必ず確認しましょう。

それでも書類が一部どうしても見つからない場合

最終手段として、自分で収支を再現する方法もあります。

これは「推計申告」と呼ばれ、やむを得ない事情がある場合に認められます

対策

  • メール・LINE・SNSなどのやり取りから報酬日や金額を再確認
  • カレンダーやメモ帳の記録から取引を洗い出す
  • 税務署窓口で「収入記録が部分的に欠けている場合の対応」を相談

税務署は「誠実な申告」を重視します。

故意の隠蔽でなければ、丁寧に説明することで柔軟に対応してもらえます。

書類がなくても諦めずに行動をしましょう!

書類の種類紛失時の主な対策
源泉徴収票勤務先に再発行を依頼
支払調書クライアントに依頼 or 振込記録で代用
銀行明細ネットバンキング or 銀行窓口で再発行
領収書カード明細・通販履歴・メモで代用
マイナンバーカード役所で再発行 or 紙申告対応
還付口座後日登録・修正可能

参考:国税庁|確定申告に必要な書類がない場合の対応
参考:e-Tax|マイナンバーカードがない場合の申告方法

確定申告の手順(初心者向けガイド)

初めての確定申告でも、手順を理解すれば難しくありません。

確定申告は、「1年間の所得を整理 → 申告書を作成 → 提出 → 納税・還付」という4つの流れで進めていきます。

① 収入と経費を整理する

確定申告の第一歩は、「1年間の収入と経費を集計」することです。

まずは副業で得たすべての収入と、それにかかった必要経費を整理しましょう。

収入の整理

副業の種類によって、集計方法が異なります。

副業の種類主な収入証明書類集計方法
給与(アルバイトなど)源泉徴収票支給総額と源泉徴収税額を転記
業務委託・フリーランス支払調書・振込明細受け取った報酬の合計を算出
ネット収益(SNS・フリマ・販売)売上データ・報酬画面1年分の合計金額を抽出

収入は「入金ベース」で計算します。

たとえば、2025年1月に入金された2024年12月分の報酬は2025年分の収入として扱います。

経費の整理

経費とは、収入を得るために必要だった支出です。

領収書をエクセルや会計ソフトで月ごとにまとめておくと、集計がとても楽になります。

エクセルのテンプレートはネットにたくさん存在しますので、安全性を確認した上でダウンロードしましょう。

所得の計算式

確定申告の基本となる所得(もうけ)は、次の式で求めます。

所得金額 = 総収入金額 − 必要経費

たとえば

  • 副業収入:80万円
  • 経費:20万円

の場合、所得金額は「60万円」となります。

この「所得金額」をもとに、次の段階で所得税額を計算します。

② 申告書を作成する(青色申告・白色申告の違いも理解)

集計が終わったら、いよいよ「確定申告書」を作成します。

作成方法は大きく分けて2つあります。

方法①:国税庁の「確定申告書等作成コーナー」

公式サイトで案内に沿って入力していくだけで、自動で税額を計算し、申告書(PDF)を作成してくれます。

参考: 国税庁 確定申告書等作成コーナー

方法②:会計ソフトを使う(freee・マネーフォワード・弥生など)

副業の取引が多い人は、会計ソフトを利用すると便利です。

銀行口座やクレジットカードと連携すれば、自動で収入・経費を分類・集計してくれます。

有料のものが多いため、なるべくは自分で作成することをおすすめします。

青色申告と白色申告の違い

項目白色申告青色申告
帳簿の簡易さ簡単(単式簿記)複雑(複式簿記)
控除額なし最大65万円(特別控除)
赤字の繰越不可最大3年間繰越可能
提出書類少ない多い(損益計算書・貸借対照表など)

青色申告は手間がかかりますが、節税効果が高く、長期的に副業を続ける人におすすめです。

③ e-Taxまたは税務署へ提出(申告の最終ステップ)

申告書を作成したら、提出します。

提出方法は2通りです。

e-Tax(電子申告)で提出

パソコンやスマホからオンラインで完結する方法です。

マイナンバーカードまたはID・パスワードを使って申告します。

メリット

  • 自宅から24時間申告可能
  • 還付金の振込が早い(約3週間)
  • 添付書類の省略が可能

紙で提出する場合

印刷した申告書を、住所地の所轄税務署に提出します。

提出方法

  • 税務署窓口に持参
  • 郵送(提出期限内の消印有効)

提出期限

  • 所得税:毎年2月16日〜3月15日頃
  • 還付申告(払いすぎた税金の返還)は、翌年1月から5年間提出OK

パソコンの操作やスマホが苦手などの理由がない限りは、e-Taxの利用をおすすめします。

④ 納税または還付を受ける

申告の結果、税金を納めすぎていれば還付足りなければ追加納税となります。

納税方法

  • 銀行窓口・税務署で現金納付
  • コンビニ納付
  • クレジットカード納付
  • PayPay・d払いなどのキャッシュレス納付
  • 口座振替(自動引き落とし)

納付期限は原則3月15日までとなります。

口座振替を利用すると、引き落としは約1か月後(4月中旬頃)になります。

還付を受ける場合

還付金は、申告時に登録した銀行口座に自動で振込されます。

e-Taxで申告すると、3週間前後で入金されるのが一般的です。

まとめますと、確定申告は「整理 → 作成 → 提出 → 精算」の流れになります。

ステップ内容ポイント
① 収入と経費を整理所得=収入−経費を算出会計ソフトで自動集計が便利
② 申告書を作成国税庁サイト or 会計ソフト青色申告なら節税効果大
③ 提出e-Taxまたは紙提出e-Taxは自宅で完結
④ 納税・還付銀行・コンビニ・電子納付還付は約3週間で入金

確定申告をしないとどうなる?

確定申告が必要なのに申告をしなかった場合、税金のペナルティ(加算税・延滞税)が発生する可能性があります。

また、税務署だけでなく、市区町村にも収入情報が届くため、結果的に会社へ副業が知られることもあります

無申告加算税・延滞税が課される

申告期限を過ぎてから申告を行うと、以下のような罰則が課されます。

種類内容
無申告加算税申告期限を過ぎて自主的に申告した場合:5%
税務署に指摘された後:10〜20%加算
延滞税納付期限から納付までの日数に応じて加算(年7.3%以下で変動)

期限内に「とりあえず申告書を提出」しておくことが最重要です。

後から修正申告も可能です。

副業が会社にバレるリスク

「会社に副業が知られたくない」という人も多いですが、税務署や自治体に収入情報が伝わる仕組みを知っておくことが大切です。

  • 税務署 → 副業収入をもとに住民税額を自治体に通知
  • 自治体 → 住民税の特別徴収額を勤務先に送付

この流れで、会社に副業分の住民税が通知されるケースがあります。

確定申告書の住民税欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択すると、会社に副業分の住民税が通知されにくくなります

信頼を失うリスク

税金の申告は、社会的信用にも関わります。

将来的に住宅ローンや事業融資を受けたいとき、過去の確定申告書が収入証明として使われるため、正しい申告をしておくことが信用につながります。

副業の確定申告をラクにするコツ

「確定申告=難しい」と感じる人が多いですが、日々の記録とツール活用で驚くほど簡単になります。

会計ソフトを活用する

「freee」「マネーフォワードクラウド」「弥生」などの会計ソフトを使えば、銀行口座やクレカと連携して、自動で収支を仕分けできます。

メリット

  • 領収書の写真を撮るだけで自動入力
  • 青色申告書もボタン1つで作成
  • e-Tax提出もそのまま可能

副業専用の口座・カードを作る

プライベートと副業の支出を分けておくことで、経費集計がスムーズになります。

会計ソフトとの連携効率も上がります。

経費はその都度スマホで記録

レシートや領収書をため込むと後で混乱します。

「買ったその日に撮影して記録する」習慣が最強です。

freeeなどではレシートを撮るとAIが自動で仕訳してくれます。

1年間のスケジュールを把握

確定申告期間(2月16日〜3月15日)を過ぎて慌てないよう、12月までに帳簿整理・1月に書類準備を済ませておくと安心です。

よくある質問(FAQ)

Q1:副業の収入が18万円でも住民税申告は必要?

A:はい。

所得税の確定申告は不要でも、住民税の申告が必要な場合があります。

市区町村は所得税の申告データをもとに住民税を計算します。

確定申告をしていない人は、自分で住民税申告書を提出する必要があります。

Q2:副業が赤字でも申告した方がいい?

A:はい。

特に青色申告をしている場合は、赤字を翌年以降に繰り越せる(最大3年間)ため、翌年黒字になった際に節税できます。

Q3:本業の会社に副業を知られたくないです。どうすれば?

A:確定申告書の「住民税の納付方法」欄で、「自分で納付(普通徴収)」を選択してください。

これにより、副業分の住民税が会社経由で天引きされず、通知も行きません。

ただし、自治体によっては自動で特別徴収に戻されるケースもあるため、申告後に市役所へ電話確認するのが安心です。

Q4:青色申告と白色申告の違いを簡単に言うと?

比較項目白色申告青色申告
帳簿簡単(単式簿記)複雑(複式簿記)
控除なし最大65万円
赤字の繰越不可最大3年可
節税効果小さい大きい

Q5:スマホだけで確定申告できますか?

A:はい。マイナンバーカードと「マイナポータルアプリ」を使えば、スマホでe-Tax申告が可能です。副業が単発収入や雑所得程度であれば、スマホ完結でも十分対応できます。

Q6:経費として認められにくいものは?

A:以下のように業務との関連性が薄い支出は経費になりにくいです。

  • 友人との食事(接待でない場合)
  • 家族旅行の交通費・宿泊費
  • 趣味目的の道具購入

逆に、「副業に明確に必要なもの」は経費になります。

たとえば副業用パソコン、通信費の一部、撮影用機材などはしっかり記録しておきましょう。

Q7:申告期限に間に合わなかったら?

A:まずはできるだけ早く申告をしましょう。

自主的に提出すればペナルティが軽減(無申告加算税5%)されます。

放置すると税務署から通知が届き、加算税が10〜20%に増えます。

Q8:副業で得た収入を口座に入れていません。現金でも申告が必要?

A:はい。

現金で受け取った報酬も課税対象です。

振込でなくても、領収書や受領書などの記録があれば、それを基に収入として計上します。

まとめ:正しい申告で副業を安心して続けよう

確定申告は、単なる税金の手続きではなく、副業を安心して続けるための信頼づくりでもあります。

収支を正しく把握し、ルールに沿って申告することで、後からトラブルに巻き込まれる心配もありません。

特に、今後副業を本業化したいと考えている人は、早めに会計知識を身につけておくことが重要です。

正しく申告して、安心して副業ライフを続けましょう。

参考:国税庁

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